「試薬管理システム」について

「試薬管理システム」は、開発者自身の臨床検査技師としての実務経験に基づき、臨床検査業務の試薬管理に特化したシステムです。 改正医療法で義務化された「試薬管理台帳」の作成を手作業で行う場合、納品伝票を纏めておき、月締めで入庫数、使用数、及び在庫数を集計するようになりますが、臨床検査業務で使用する試薬は大量にあるため、集計作業もかなりの負担となります。
「試薬管理システム」を導入することで、Lot No、有効期限、及び、使用開始日・終了日を台帳に転記する作業が省略できます。さらに、毎月の入庫数、使用数、及び在庫数の集計も画面操作で直ちに完了します。また、発注機能も備えていますので、試薬に関わる業務をシステムの画面上で一元管理することができます。

試薬管理システムの特長

  • バーコードを活用し作業を簡略化
  • 使用する最小単位ごとに使用状況を管理
  • 試薬の多彩な選択方法
  • ユーザーの要望を反映した機能
  • シンプルな操作

バーコードを活用し作業を簡略化

  • 注文・入庫・出庫の各処理では、バーコードで試薬を指定します。
  • GS1-128規格のバーコードがある試薬は、バーコード読込により、試薬選択、使用期限・Lot入力が簡単に行えます。
  • バーコードは、GS1-128規格以外に、JAN規格、2次元、特殊規格にも対応しています。
  • 試薬マスターへの14桁商品コードの登録もバーコードを読み込ますことで完了します。

使用する最小単位ごとに使用状況を管理

  • 1つの包装(箱)の中に複数のカートリッジ(ボトル)が入っている場合、実際に使用する単位で使用状況が把握できます。(試薬の包装内容により任意の設定可能です。)
  • 使用頻度の低い試薬については、包装内訳のカートリッジまで在庫数を確認でき、発注するタイミングを把握できます。
  • 例) 1箱の中に3カートリッジが入っている試薬の場合、1カートリッジを出して在庫数が「0」となっていても、「内訳」欄にて2カートリッジが残っていることが確認できます。

試薬の多彩な選択方法

  • 試薬包装に印刷されているバーコード以外に、入庫時に発行した「試薬管理ラベル」 のバーコードの読み込み、6桁の試薬管理IDの入力、画面選択リスト、及び文字検索と、状況に応じた方法で該当試薬を簡単に選択できます。
  • 同一Lot Noの試薬を大量に入庫する場合は、一括して入庫する機能があり、入庫作業を簡略化できます。

ユーザーの要望を反映した機能

試薬管理ラベルの利用

 入庫処理時に、指定した枚数の「試薬管理ラベル」を発行し、試薬に貼付します。
 出庫時は、その「試薬管理ラベル」を読み込ますことで出庫処理を行います。
 重い包装試薬の場合、「試薬管理ラベル」を剥がして出庫処理すれば
 バーコードリーダーのある端末まで重い試薬を運ぶ作業が不要となります。

試薬の在庫切れ(注文忘れ)を防止

 試薬製品ごとに「規定在庫数(注文目安)」と「注文数」の設定が可能で、出庫した際、
 規定した在庫数を下回ると「注文必要」と注意を促すようになっていますので、
 試薬の管理担当以外の方でも試薬の出庫、注文処理を滞りなく行えます。

シンプルな操作

各画面は、選択・登録・終了の基本操作を原則とし、操作で迷わないようシンプルなボタン構成としています。

主な画面について
注文登録バーコード読込、試薬管理ID入力、リスト選択から注文する試薬を登録します。
※現在注文中であれば、追加注文であるか確認メッセージを表示します。
規定在庫数を下回った試薬は、別枠に「要発注試薬」として表示されます。
入庫処理バーコード読込、またはリスト選択により納品された試薬をシステムに登録します。
※登録された試薬には、使用単位で試薬管理ラベル(バーコード付)を貼付します。
出庫処理GS1-128バーコード、または試薬管理ラベルを読み込ますことで出庫します。
※出庫処理後、残りの在庫が規定数以下、または在庫がなくなると、注意を促します。
出庫一覧指定期間の試薬の出庫履歴を照会・印刷します。
使用開始日、使用終了日、使用状況を任意に変更できます。